歴史は好きですか?パキスタンと言えばインダス文明(紀元前2600年から紀元前1800年頃)でしょっ・・てそこまでは知っていましたが、実はそれより発生が古いメヘルガルの遺跡があるのをご存知でしたか?1974年にフランス人により発掘され考古学的にも重要なパキスタン西部の新石器時代の遺跡(紀元前7000年-紀元前2500年)メヘルガルです。
メヘルガルの遺跡って?
メヘルガルはパキスタン西部バロチスタン丘陵東麓にあり、南アジア最古の農耕集落の遺跡です。人類のルーツの一つで早や紀元前7000年に小さな村を作り、泥の家に住み、穀倉もありました。大麦・小麦・ナツメヤシを栽培していたとは驚きました。羊やヤギ、牛も飼っていたそうです。近くで取れる銅鉱石を使ったり、骨や石斧のツールを使い、合理的な農耕をしていた形跡があるとか。しかも紀元前5500年~2600年という後半にはビーズなどの工芸品や金属加工もしたそうです(驚)。メヘルガルⅠ期(考古学上はⅧ期に分けられていました)は貝殻・ターコイズ・ラピスアズリや砂岩の装飾のほか女性や動物のシンプルな人形も発見されています。Ⅱ期にはテラコッタの置物などは塗料で装飾され、人形なども詳細になっていきました。カラチ博物館にはこれらの女性の土偶は19体展示されていて、その造形の変化を見ることができます。しかし胸が大きい・・。だんだん写実的になり立つことのできる土偶まで・・人間ほ実に進歩する動物ですね。
驚いたのは墓地で発見されたという歯の治療用のドリル!そんな時代から虫歯があったとは・・
インダス文明との関係
推測の域を出ませんが、地図で見る通り、モヘンジョダロやハラッパーの住居跡はインダス川沿いにあります。しかしメヘンガルは川から少し西側。おそらく川そばへどんどん移住していき、インダス文明に移行していったのでしょうね。メヘルガルⅧ期の遺跡はメヘンガルから8km 離れたSibri cemeteryだそうです。
今はパキスタンにおいての発掘調査は不安定要素が強く再開されていません。風害や塩害に重要な遺跡がやられる前に、是非とも調査が再開されるといいですね。さらに面白い装飾品が出てくるかもしれません。
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