青い目のパキスタン人 少数民族カラーシャ Kalasha

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カラーシャ族はイスラム教が国教のパキスタンではとても珍しく未だに独自の神を信仰する4000人余りの少数民族。ギリシャ系の顔立ち、青い目、目を見張る赤と黒の衣装、そんな秘境の暮らしですが、カラーシャ族と結婚し現地に暮らす日本女性わだ晶子さんはWEBで情報を発信。その暮らしを伝わってきます。20年以上研究している丸山純さんの講演もいつぞや興味深くお聞きしたことなどを踏まえ、プチ情報。2018.9カラーシャを二つの谷を訪ね追記しました。

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カラーシャの谷はどこにある?plm

アフガニスタン国境に近いハイバル・パフトゥーンホア州の
北部チトラル県。歴史的には周囲のイスラム教徒は彼らをカフィール(異教徒)と呼び、その地をカフィリスタンと呼んできました。ブンブレットト谷Brumbret、ランブール谷Rumbur、ビリール谷Birirの3つの谷に4100人が暮らしています。(写真はnativepakistanからお借りしました)ウルドゥー語とパシュトゥー語は、第二言語として理解することができます。ギリシャ系の顔つきや色白、青い目などからアレキサンダー大王の兵士の子孫であると主張しているようですが、遺伝子検査などからは
なんの関連は未だ示されていません。しかしガンダーラの仏像がアーリア人系の顔つきだというのと同様、紀元前1500年頃インド亜大陸に大移動した
アーリア人までさかのぼると推察されていますが、文字を持たなかったため記録はありません。

カラーシャ族の人々は独自の文化的伝統

少数民族としてのアイデンティティを強く持って生活しています。Kalashaの女性は、通常、多くの場合、カウリの殻で刺繍した長い黒いローブを着用。男性はパキスタンのシャルワールカミーズを着ているようです。独自の宗教についてはわださんのページをご覧くださいね。言えるのは決まった時間に礼拝をするわけではなく、谷に存在する神を奉り、宗教的儀式はほぼお祭りと一体化しているそうです。

カラーシャ族の季節ごとに行われる祭りv3

3つの主要な祭り(khawsáṅgaw)は春を告げるジョシ祭りJoshi、秋のUchau、およびCaumusがあります浄不浄の概念が強く、女性の生活も制限される部分もあり、タブーもあるそうです。しかしそれを当たり前の行動と受け止め、さげすむことも卑下することもなく、美しい民族衣装で様々な儀式やお祭りも楽しむことができます。冬至で2週間祝われるChawmos、年のフィールドワークや収穫の終わりを示します。それは多くの音楽、ダンス、そして多くのヤギの犠牲を伴います。ごちそうの期間中、カラッシュの神話の故郷、Tsyamから訪問すると考えられている神Balimainに捧げられるそうです。ヒマラヤスギの葉をもやしフォークダンスが繰り広げられお祭りはピークに達します。(tribuneより)
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観光地化と文明化の懸念

少数民族に押し寄せる文明の波は常に問題になるところです。イスラム教の女性の写真を撮るのはNGですが、カラーシャは自由。男性とも普通に話せるということで、多くのパキスタンの男性が訪問し、居心地の良いホテルもでき中にはリゾートと化した部分も見られます。PCも普及してきていて、聞くところによるとギリシャがかなりな金額をつぎ込み、祭りの広場に屋根ができたとか、生活費の補助もあるようです。ダムを作るという話もあり、この地に多く残る岩絵の保護も望まれるところです。

[su_tab]訪問記録追記 2018.9[/su_tab]
チトラールからどんどん渓谷に入っていくものすごい道、細くて凸凹、これぞ秘境への道。

 

ダンシング・プレイスも様変わり。きれいな屋根付き!かなりな支援が入っている様子

 

新しい建物やゲストハウスがたくさんできていて、お土産のカラーシャドレスも・・

 

子供たちは5歳になったら家の手伝いを任されます。おしゃべりに花開くこれぞ井戸端会議、楽しそう。

女性ばかり写真のターゲットになり、おびえる子供たちも。。男性の優しそうな青い目

ギリシャの支援で建てられたミュージアム。2Fはカラーシャの子供たちの学校。
ここではカラーシャの歴史や文化の授業がないと不満そうでした。

カラーシャのウォルナッツブレッド、美味しい!サラダ

ローカルミュージシャンが来てくれて、ダンスと歌で夜が更けました

フェスティバルの時でなかったので、ゲストハウスも私達だけ。子供たちと散歩したり、家に呼んでもらったり素朴で明るいカラーシャの皆さんと触れ合いました。
今は4000人のカラーシャの谷にも多くのムスリムの方が移り住み、モスクや学校ができ、イスラム教に改宗する人も年に10人を超えるとか。
独特のファッションにも変化?ショールをまとう人や近代的な服も。
恋愛結婚だそうで、国際結婚も増えカラーシャの文化が絶えることを憂う若者もいました。
少数民族の存続の難しさを肌で感じる旅となりました。

 

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